インフルエンザ予防に口腔ケアをプラス!驚くべき効果とは?
この時期、インフルエンザの流行が懸念される中、マスクの着用や手洗い、うがいといった予防対策が重要です。しかし、それだけではなく、「口腔ケア」もインフルエンザ予防には欠かせない要素であることが研究によって明らかにされています。
東京歯科大学の奥田克爾名誉教授らが行った調査では、介護施設で高齢者を対象に歯科衛生士による専門的な口腔ケアを行ったところ、通常のケアをしていた対照グループに比べ、インフルエンザの発症が1/10に抑えられました(参考文献1-3)。これは、口腔内の細菌を減少させることで、ウイルスの感染を助ける酵素の働きを抑制した結果と考えられています。
当クリニックでは、皆様の口腔健康をしっかりとサポートするために、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)を含めた専門的な口腔ケアを提供しています。これにより、バクテリアの数を減少させ、歯石やプラークを除去し、口腔内を清潔に保つことができます。
冬の乾燥した季節は、唾液の分泌も低下し、特に口腔内の環境が悪化しやすくなります。インフルエンザウイルスを含む悪玉菌が繁殖しやすくなるため、水分補給をしっかりと行いながら、専門的な口腔ケアを取り入れることで、インフルエンザの予防をさらに強化しましょう。
参考文献:
- 奥田克爾ほか:平成15年度厚生労働省老人保健健康増進等事業,口腔ケアによる気道感染予防教室の実施方法と有効性の評価に関する研究事業報告書,地域保健研究会,東京,2004.
- Abe S,Ishihara K,Adachi M,Sasaki H,Tanaka K,Okuda K. Professional oral care reduces influenza infection in elderly. Arch Gerontol Geriatr.2006 .43:157-64.
- 阿部修,奥田克爾ほか:日本歯科医学学会誌:25,27-33,2006.